五月三十一日 午後二時 おにいちゃん 「昼飯買って無い人ー?」 吉村 「はーい」 兵士 「社長も買ってないのかよ!!」 当日の持ち物に"昼食"を書いた当本人が忘れるなどとという駄目っぷりを披露しつつ。 空腹感以上に興奮で脳がオーバーヒートしているのだが、今はちゃんと食べておこう。 一部、"自己発熱で炊ける米"の湯気がもわもわ出ていたりもする。 テーブル上には、「あの戦場ではこんなことが」的なトークがたっぷりと展開されていた。
胃の中で巨大おにぎりが蠢いているが、気にせず次の戦へ。 今度はモンスターハント。ウサミミを付けた少数が、敵から逃げ切る勝負だ。 吉村 「選出するウサミミは、成績のいい屈強な連中で……」 兵士 「それじゃあ社長じゃないすか」
結果、選んだ6名とその理由は以下のようになった。
相手は24名。燃えるシチュエーションだ。 ****************************************** 隠れる場所は最初から決めていた。フラッグ戦で隠れたポイントだ。 まともにやりあっては勝てる訳が無い。とはいえ、延々と隠れるつもりもない。 慣れた場所にもそもそと入り込む。 迷彩は自分を隠してくれるのだが、頭のウサミミが腹立たしいまでに白い。 ****************************************** 数分後、前回のフラッグ戦で自分の場所を知っていた兵士がやってきた。 近づいてくるが、様子を見る限り、こちらを発見できている訳ではなさそうだ。 距離1m。発射。 敵兵 「ヒット! ああー、やっぱりそこですかー……」 見えたどうか分からないが、サムズアップで答える。 彼が復活するのは5分後。 と考えていたら、またもや敵兵士が接近。 敵兵 「ヒット! ……ええー!? どこにいんの!?」 撃破、2。 頭に真っ白な物体を乗せていても、どうやら見つからないようだ。 距離にして2mも無いが、足音がどこからも聞こえる以上、動けない。ヘタレである。 静寂を数分間楽しんだ後。 竹薮にクリアリングの銃声。3m右で弾丸が通過して行く。 相手は6人。その内には、先程撃破した兵士もいた。 だがしかし。 敵兵 「……あれ? 社長いない……?」 場所を移っただけで、クリアリングと簡単な目視では、こちらは発見出来ないらしい。 そのまま諦めてくれと祈るも、一人の兵士が素晴らしい案を出した。 敵兵 「自分が見てきますんで、撃たれたら社長の撃破お願いします」 これは負けた。数があるからこそ可能なやり方だ。 敵兵 「あれ、いない……?」 銃の射線は確実に相手を捕らえている。 敵を目の前にしながら、こちらに気づかない事を祈る……が。 振り向いた敵がこちらを振り向く。気づかれた! 敵兵 「ヒット!」 まず目の前の兵士を撃破。 竹薮が弾を弾く前に、自分は銃を持つ腕だけを出して、適当に銃を乱射する! ……が、一発の弾丸が無数の竹を通過し、肩に当たり、死亡。 吉村 「ヒットー!」 外に出れば、3人からのヒットコール。 トータル撃破6。自分が6人中の最後の生き残りだったらしい。 ダントツの成績だ。試合には負けているが、勝負には勝ってしまったらしい。
そういえば、しぐ子以外にも自分はレンタルで銃を借りていたな。 そう思ったから、今回はランボー記念日。
右手にSIG552、左手にAK-βスペツナズ。二丁拳銃ならぬ、二丁突撃銃。 吉村 「それじゃ、次は自分、これで行きますので」 兵士 「ランボーだ!」 吉村 「重くて走れません」 兵士 「えええぇぇー!?」
そんな具合でフラッグ戦が開始となった。 今度の作戦は、「速攻でタワーを制圧する」という物。 部隊は5人。私は最後尾からテコテコついていくことに。 作戦が詰められた後、電話が鳴る。相手は敵チームの兄者氏だ。 おにいちゃん 「おにいちゃんだよ☆」 まゆまゆ 「あっ、おにいちゃぁん☆ あのねぇ、まゆまゆねぇ、準備出来たのー☆」 周りからは笑いが起きている。やる自分も自分だが、ノリが良すぎですお兄ちゃん。 おにいちゃん 「そっかぁー☆ それじゃ、始めちゃうよー☆」 まゆまゆ 「うんっ☆ それじゃあね、お兄ちゃんっ☆」
「戦闘ぉぉぉーー!!!!! 「「「うぉぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!」」」 何度やっても気持ちいいなぁとか思ってたら、制圧部隊がダッシュでタワーに向かっていく。 ******************************************
タワーは敵の攻撃を受ける事無く制圧出来た。 狙撃を警戒し、最初はバリケード柵からひょこひょこ頭を出していたが、途中で面倒になる。 なぜなら。私はランボーだからだ。 銃を柵に置き、乱射。クリアリングという意図は薄い、単なる乱射。 吉村 「ふはははははーー!!」 2つの弾筋が、20m先で隠れていた敵を撃破した。
まゆまゆ 「おにいちゃんっ☆ まゆまゆねぇー、準備出来たのー☆」 おにいちゃん 「そっかぁ☆ それじゃ行くよぉ☆」 まゆまゆ 「(野太い声で) ああ、ぶち殺してやるぜ」 おにいちゃん 「うわぁいきなり声変わった」 「突撃ぃぃぃぃぃーーーーー!!!!」 「「「うぉぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!」」」
相手を駆逐した後、私の合図で全軍突撃に移行。フラッグを目指すと言う作戦だ。 早速、茂みに潜り込むのだが、銃声が聞こえない。 兵士A 「どうやら相手も防御っぽいですね」 兵士B 「それじゃあ全員で攻め込みますか!」 兵士C 「防御は?」 吉村 「私一人で十分だ」 防衛って楽しいんですよ。はい。
銃声が森に響く。盛大に皆は死んでいっただろう。 私は一人でフラッグを守っている。 だがしかし。時計を見れば、あと2分。 「タイムアップぅぅぅぅぅーーーーー!!!!」 まさかのタイムアップで引き分け。
社長警護戦。要人警護戦である。 私は自動で動くギミックの一つとして動くので、 チームを割り振り、私を中心として集団縦列の隊形で移動していく。 吉村 「うへへへー。頑張ってくりゃれー」 自分が撃たれたら終わりだが、特に隠れずゆっくりと歩いていく。 1番目のフラッグをタッチし、 吉村 「社長、4番フラッグ通過ぁぁぁーーー!!!」 教官 「4番テーブルありがとうございまーーす!!」
あと少しで2番目のフラッグ……という所で敵の一斉掃射。 被弾。
リベンジ戦。今度は多少こちらが有利なように、復活がセフティに戻って1分後に変更された。 皆の気合も十分だ。 吉村 「おぉぉー……。わっちを守ってくりゃれぇぇ……」 そして私は、木の枝を杖代わりにして、気合無し。 ****************************************** 吉村 「社長、4番フラッグ通過ぁぁぁーーー!!!」 兵士 「4番テーブル、ドンペリ入りましたーー!!」
吉村 「いやぁー、みんなお強いですなぁ。ふぉっふぉっふぉ」 何故か老人台詞を吐く社長を真剣に守る兵士たち。素晴らしい構図である。 進む度に味方が死んでいく。 そして敵からの銃撃! すかさず二人は地面に伏せる。 味方 「やべぇ、弾が無い!」 その声を聞いた時には終わったと思ったが、何とか敵を撃破。 吉村 「社長、3番フラッグ通過ぁぁぁーーー!!!」 教官 「3番テーブルありがとうございまーす!!」 その頃には、最初にやられた護衛部隊が復活して合流。一気に8名体制に。 吉村 「うわー、タワーどうするよ?」 そんな具合で悩んでいたら、タワーの方角から味方兵士が。 兵士 「タワー占領済みです。社長、どうぞ」 お前らかっこよすぎだろ……。と嘆息しつつ、占領済みのタワーを通過。 しかし、その二番フラッグ手前。 吉村 「社長ヒットーーー!!!」 まさかのショットガン特攻射撃により、死亡。
時間が無い。ならばバトルロイヤルだ。 この9戦で皆、強烈なまでに成長した。その成果を盛大に発揮する事だろう。 早くする為、二人ずつをテンカウントで送り出していく。 「戦闘ぉぉぉぉーーー!!!! 開始ぃぃぃぃーーー!!」 今度は、雄たけびは来ない。叫んだら場所がバレてしまうからだ。これが成長の差か。 ****************************************** 自分は成長なく、前回と同じ所に潜む。 そんな時。 最後に教官を撃ち取れば、それはもう最高のネタになるだろう。やるしかあるまい! 抜け出し、教官の後を付ける。 吉村 「(もらったー!)」 と思って飛び出したら、教官はしっかりと射撃ポーズ。AKが唸る唸る。 大急ぎでドラム缶の裏に隠れ、腕だけ出して応戦するも、その腕にヒット! 吉村 「ヒットー!!」 相手が教官ならばいいだろう。満足げに退出して終了。
午前五時。 あまりにも一瞬で、終了の時間になってしまった。 皆が泥まみれの迷彩服を着替える中、自分は紳士の正装へとメタモルフォーゼ。 risou氏に点数集計をお願いし、自分もその結果を見て、こっそりとカバンから黒い物体を。 受賞者の名前はトイレでこっそりと書きました。 巻き起こる拍手。
「すげぇー!」という声が飛び交う。
教官からも一言頂き。最後の挨拶。 吉村 「それでは! これにて、千葉密林地帯銃撃戦ツアーを終わりにします!
- 後日談 - 吉村さんの体力はそこでピークでした。(何)
そんな訳で、サバイバルゲーム初体験レポートでした。 皆も言ってたが、「すげー楽しい!」でした。 「また企画してください!」ってなオーダーも答えてしまいそう。
Report by Mayuki Yoshimura (Y.E.T.President) |